IT業界やエンジニアの転職が多い理由は?転職回数が多くても不利にならない!
ITエンジニアの転職回数は他の職種に比べて多く、3回・4回と転職している人もざらにいます。それはいったい、なぜなのでしょうか?
また、一般的に「転職の多い人は信用できない」と言われるのにもかかわらず、転職回数の多いITエンジニアが不利にならないのは、なぜなのでしょうか?
IT業界やエンジニアの転職が多い理由は?
転職をするとキャリアアップ&年収アップができる
IT業界やエンジニアの転職が多い理由として最も多いのが、転職するほどキャリアアップや年収アップがやりやすいというのはあるでしょう。
もちろん転職せずに今働いている会社でキャリアアップを図ることもできますが、自分の欲しいキャリアや年収をゲットしたいなら、転職する方が早道といえます。
特にIT業界の中でもエンジニア職は、昇給よりも転職の方が大幅な年収アップができるので、転職回数を増やせば増やすほどバグのように年収がアップしていくことで有名です。
そのため、結果としてIT業界に勤めている人は転職回数が増えることになります。
求人が多いので転職が容易にできる
また、IT業界の求人は非常に多く、dodaエージェントサービスが行った転職求人倍率の調査によると、IT・通信業界の求人倍率はなんと6.57倍と、主な8業種ではトップの数字です。
全業種の求人倍率の平均である2.34%を大きく引き離しており、転職をしようと思えば容易に出来るのも、転職回数が多い理由として大きいです。
他の職種だと転職しようと思っても碌な求人がない、ということがありますが、IT業界に限ってはその心配をする必要がないでしょう。
スキルアップできる
転職をすることでスキルアップができるのも、IT業界の転職回数が多い理由です。
IT業界は同じ仕事でも企業によって使っているソフトや開発のノウハウ、プログラミング言語が違います。
そのため、ひとつの企業でずっと働き続けるよりも、転職をしてさまざまな経験を積んだ方がスキルアップしやすく、将来的に仕事の幅を広げられるのです。
逆に新卒で採用されたIT企業でずっと働き続けると社内ではそこそこの地位を築けるかもしれませんが、一歩社外に出たら通用しないということもあります。
無事にしがみつくことができれば良いのですが、40歳・50歳になって外に放り出されてしまう人もいますので、IT業界に限っては積極的に転職をした方が良いでしょう。
勤めているIT企業の労働環境が悪すぎる
IT業界には労働環境が悪い会社が多いのも、転職回数が多くなる理由の一つです。
IT業界は有効求人は確かに多いのですが、その中には過酷な労働環境のブラック企業がゴロゴロあるのも事実です。
求人票では「残業ほとんどありません」「有給はほぼ100%消化できます」など書いていても、実際に入社してみたら深夜残業と休日出勤のオンパレードだったというケースもあります。
特にIT業界未経験の人はブラック企業とホワイト企業を見分けるのが難しいため、我慢の限界が訪れた際に労働環境の改善を目的に転職をすることになるのです。
間違ってブラックIT企業に転職するような事態を防ぐためには、やはり転職エージェントに登録してコンサルタントに相談しながら転職活動を進めていくことをお勧めします。
コンサルタントによっては企業の内情を把握していたり、調査をしてくれた上で「ここはブラックじゃないから大丈夫」とお墨付きをくれるので安心です。
IT業界で転職回数が多いと不利になったり注意が必要な人とは?
上記のようにIT業界で転職が多いのは基本的に問題ないのですが、人によっては転職回数が多いと不利になったり、転職に注意が必要な人もいます。
では、一体どんな人が“恐怖の転職地獄”に落ちて負のループにはまってしまうのか、紹介しましょう。
マイナス思考で転職している人
マイナス思考で転職を繰り返している人は、注意が必要です。
キャリアアップでなく人間関係、環境などの不満で転職を繰り返している人は、どんなに良いIT企業に転職しても結局、会社や上司・同僚のあらさがしをして不満を抱いて転職を繰り返しがちです。
しかし、世の中に完璧な結婚相手がいないように、100%満足できる転職先というのもありません。
たとえば仕事は魅力的でも福利厚生が今ひとつだったり、人間関係は良好でも会社の規模や給与が低かったりと、何かしらの不満はどんな会社でもあるものです。
そういった不満を我慢できずに転職を繰り返すと、やがて年齢や転職回数が多すぎるという理由で、まともな企業に転職ができなくなってしまうでしょう。
プライドが高すぎる人
プライドの高さが原因で転職回数が多い人も、注意が必要です。
プライドが高い人は上司や同僚と良い人間関係を保てず、職場に居づらくなって転職をするハメになりがちです。
また、偉そうな態度をとってしまい職場で敬遠される原因にもなるので、短期間で転職を繰り返す内に、「この人は転職歴が10回もあるから何かしら問題がありそう」と思われ転職で不利になってしまいます。
実際にプライドを持つに相応しいスキルや経歴があったとしても、転職者であることを自覚して謙虚な気持ちで上司や同僚に接することが大切です。
明確なキャリアプランを持っていない人
明確なキャリアプランを持っていない人も、転職回数が増えて将来的に不利になりやすいので注意して下さい。
大半の人は「今の会社でこんなキャリアを積んで、将来的にこの仕事に就きたい」という具体的なキャリアプランを持っています。
しかしキャリアプランが定まっていない人は転職をする度に異なる仕事をしたり、漠然と仕事を続けるだけなので、履歴書を見た時にキャリアに一貫性がなく、スキルも中途半端になりがちです。
まずは自己分析を行い、明確なキャリアプランを立てることをおすすめします。
転職回数が多くても外資系のIT企業は採用される
外資系は転職回数よりも能力で採用を決める
外資系のIT企業は、仕事さえできれば転職回数やなど学歴・職歴に関係なく採用してくれるところが多いです。
そのため、スキルはあっても何度も転職してしまったせいで国内の転職で不利になっている人にとって、外資系企業は救いの神となるかもしれません。
たとえば日本で7回転職をしたITエンジニアは、国内企業でなかなか転職先が決まらず悩んでいましたが、外資系のIT企業の面接を受けた途端、スキルを評価されて採用されたというケースもあります。
外資系は福利厚生が乏しい代わりに給料や待遇は国内企業よりも圧倒的に優れている傾向があり、能力主義なので転職回数よりも実力で採用を決めます。
国内企業よりも解雇に繋がりやすい点には注意
ただ外資系のIT企業は結果が全てなので、転職回数が多くても入社しやすい反面、成果を出せない場合は解雇されやすい点に注意が必要です。
日本企業の多くは昭和の年功序列や終身雇用の名残があるため、正社員として雇うと簡単に辞めさせられないという事情から、1人の社員を採用するのにも慎重になります。
しかし、海外のIT企業は良さそうな人材は積極的に採用して、結果を出す人はさらなる高待遇を、結果を出せない人は退職してもらうという考え方です。
そため、転職回数が何回だろうが実力さえあれば採用される一方で、思うような成果を出せなかった場合は半年で転職する羽目になったりもするので注意して下さい。
転職回数が多い人におすすめのIT業界での転職方法
次にIT業界で転職回数が多い人におすすめの4つの転職方法を紹介します。
それぞれの方法のメリットや注意点を解説しているので参考にして下さい。
ヘッドハンティング
ヘッドハンティングとは、企業から直接スカウトされることです。
IT業界では優秀なエンジニアやマーケターを筆頭に、積極的にヘッドハンティングする企業が多くあります。
ヘッドハンティングのメリットは、自分から応募する必要がなく、条件交渉も有利に進められることです。
また、企業側から高く評価されていることがわかるため、自信ややりがいを持つこともできます。
注意点
一方でヘッドハンティングの注意点として、企業側から提案に騙されないよう仕事内容や待遇をしっかりと確認する必要があります。
美味しい言葉でヘッドハンティングをしたものの、実際に入社してみると待遇が想像と異なり、前職の方がマシだった…というようなケースは珍しくありません。
また、自分から積極的に情報収集や交渉をしなければならない場合もあり、例えば「他社からもオファーを受けています」と伝えることで待遇や給与を向上させることも可能です。
SNSの繋がり
FacebookやTwitterといったSNSを通して、同業他社やフォロワーの会社に転職するのも一つの方法です。
SNSで個人的なつながりを活用するメリットは、ダイレクトに自分の興味や能力をアピールできることです。
また、気になる企業に勤めているフォロワーがいれば、スキル次第で直接紹介してもらうこともできます。
紹介であれば書類選考が免除されたり、採用において非常に有利になるでしょう。
注意点
しかし、SNSなどの個人的なつながり注意点もあります。
まず、自分の発信する内容に不適切な発言があると、むしろ採用で悪影響が出る可能性が高いです。
また、プライバシー設定やセキュリティ対策もしっかりと行ったり、SNSだけに頼らずに実際に会って話すことも大切です。
オンラインでは伝わらないニュアンスや感情もあるので、信頼関係を築くためには対面でコミュニケーションを取ることも必要でしょう。
転職サイト
IT業界に転職する場合、転職サイトを活用するのもおすすめです。
実際に足を運ばなくてはいけないハローワークと異なり、ネット上で求人情報の確認から応募、面接の手続きまで行えるので非常に便利です。
また、ハローワークと比較にならないくらい多くの求人が出ていたり、自分の希望や条件に合わせて求人の検索や絞り込みができるため、効率的に探すことができます。
特にIT業界に強い転職サイトに登録すれば、理想の職場を見つけられる可能性は高いでしょう。
注意点
しかし、転職サイトは登録するだけでなく、登録後に自分のプロフィールやwebの履歴書をしっかりと作成する手間がかかる点には注意が必要です。
採用担当者からの印象を良くしたり興味を引くには、サイト上で自分の強みや経験を具体的に伝えなくてはいけません。
また、応募した後に来たメールや電話に対しては、迅速な返信や対応を心がけることが大切です。
転職エージェント
転職エージェントとは、登録すると専属のコンサルタントが転職活動をサポートしてくれるサービスです。
大手としてはDODAやマイナビエージェント、レバテックキャリアなどがあります。
転職エージェントを利用するメリットは、自分に合った求人情報を紹介してもらえることです。
また、履歴書や面接のアドバイスや条件交渉の代行なども行ってくれるため、安心して転職活動ができます。
注意点
転職エージェントを利用する場合、まず自分の希望や条件をしっかりと伝えることが大切です。
コンサルタントに任せすぎると、自分の希望と異なる求人を紹介されてしまうからです。
また、一つの転職エージェントだけを利用すると、担当者との相性が悪かったり、無能だった場合に転職が失敗に終わってしまう可能性があります。
そのため、基本的に複数のエージェントに登録し、比較検討することがおすすめです。
IT業界で転職回数が多い人に転職エージェントがおすすめの理由
プロが最適な転職を探してくれるから
IT業界の転職回数が多い人に転職エージェントがおすすめの理由として、プロが自分の希望条件を満たした最適な転職先を探してくれるというものがあります。
特にIT転職に強い転職エージェントには、業界に詳しいキャリアコンサルタントがいて、星の数ほどあるIT企業の中から自分の希望やキャリアに合った転職先を探してくれます。
IT業界での転職を考えるなら、ハローワークや転職サイトなどを利用して自分一人で転職先を探すよりも、転職のプロである「転職エージェント」に相談するのがおすすめです。
応募書類の書き方のアドバイスを受けられる
転職エージェントに登録すると、応募書類の書き方のアドバイスを受けられるのもメリットでしょう。
転職回数の多いITエンジニアが転職活動を行う場合、応募書類の書き方は非常に重要になってきます。
適当な書き方では「転職回数が多いし、うちの会社に入ってもすぐに辞めてしまうのでは?」と思われてしまうからです。
しかし、転職エージェントに登録すると転職のプロであるコンサルタントから、転職回数が多いなりの応募書類の書き方についてアドバイスがもらえます。
転職回数の多さがデメリットでなくメリットになる書き方なども教えてもらえるので、積極的に活用するべきと言えるでしょう。
面接のアドバイスや模擬面接も受けられる
転職エージェントに登録すると、IT企業の面接対策や、模擬面接を受けられるのもメリットです。
転職回数が多い場合、適切な理由を説明しなければ足かせにもなってしまうこともあります。
しかし、エージェントから事前にアドバイスをもらったり、模擬面接を実施することで実際の面接で採用担当者を納得させられる回答ができるでしょう。
模擬面接はかなり重要なので、キャリアコンサルタントから声をかけてくれる事もありますが、自分から積極的に「模擬面接をお願いできませんか?」と依頼することをおすすめします。
完全無料で利用できて非公開求人も数多くある
転職エージェントは完全無料で利用できるのもメリットです。
転職エージェントは、採用時に企業から報酬を得ているので、求職者の登録や相談は無料で行っています。
そのため、ひとつの転職エージェントにこだわらず2~3社に登録して、自分と相性が良いと感じたサービスで本格的に転職活動を進めていくとことをお勧めします。
登録するのはIT業界に特化したエージェントや、求人数が多い大手エージェントが良いでしょう。
転職回数の多いITエンジニアにおすすめの転職エージェント
現役エンジニアからアドバイスがもらえる「TechClipsエージェント」
「TechClipsエージェント」は、現役エンジニアのキャリアコンサルティングにより、現実的なアドバイスをもらえるのが特徴です。
通常転職エージェントのキャリアコンサルタントは、業界未経験の人が担当者になることも珍しくなく、的確なアドバイスをしてもらえないことがあります。
しかし、TechClipsエージェントは現役のエンジニアが担当者になるので、的確なサポートやアドバイスが受けられます。
公式サイト:https://agent.tech-clips.com/
ITエンジニアの求人が多い「type転職エージェント」
type転職エージェントは、IT特化でない総合転職エージェントですが、そもそもの求人数が多いのでIT・通信・Webエンジニア関連の求人も非常に多いのが特徴です。
そのため、ITエンジニアが転職するなら登録しておきたいエージェントのひとつです。
サポート体制も充実しているので、安心して転職先を紹介してもらうことができます。
typeにしかない独自のIT求人もあり、ITエンジニア・ものづくりエンジニア向けの転職フェアも開催しています。
公式サイト:https://type.career-agent.jp/
企業の内情まで教えてもらえる「レバテックキャリア」
IT・Web業界への転職に特化して、高い評価を得ている転職エージェントが「レバテックキャリア」がです。
業界に精通したキャリアコンサルタントが転職活動をサポートしており、年間3000回以上の企業訪問とヒアリングを行っているのが特徴です。
そのため、紹介する企業の内情まで把握しているのは非常に嬉しい点でしょう。
「残業の少ないIT企業に転職したい」「雰囲気の悪いIT企業は避けたい」という場合でも、企業の内情を知っているキャリアコンサルタントの存在はとても心強いでしょう。
また、企業ごと、応募者ごとに面接対策を実施してくれるので、内定率が高いのも「レバテックキャリア」の大きな特徴です。
公式サイト:https://career.levtech.jp/
30代や40代で転職回数が多い人もIT業界なら安心?
キャリアや能力さえあれば年齢は気にしない企業も多い
IT以外の業界では30代以上だと転職は難しく、特に転職回数が多いとどこも雇ってくれない事も珍しくありませんが、IT業界に限れば40代で転職回数が多くても能力や経験が優れていれば容易に転職ができます。
IT企業は実力主義なので、年齢よりも応募者の仕事経験や能力を重要視します。
そのため、他の業界のように年齢や転職回数の多さだけで採用を見送るということは少ないです。
4回以上転職していると流石に不利になる場合がある
IT業界は転職回数が多くても問題ないとはいえ、目安として4回程度に押さえておいた方が無難です。
一部エンジニアは例外ですが、例えば10回以上も転職回数があると、流石のIT企業の採用担当者であっても職歴を見た途端に引いてしまうでしょう。
4回以上の転職回数があっても転職が成功する人も当然いますが、優れたスキルがなければ書類選考には通りにくいかもしれません。
30代や40代でも成長中の企業であれば採用してくれる
30代や40代であっても、成長中で人手が不足しているIT企業であれば積極的に採用してくれる傾向があります。
特に30代以上でIT経験が豊かな人材であれば、欲しいと思っている企業が少なくありません。
企業としては即戦力になる経験者が1人でも多く欲しいので、年齢を問わず実力ある人材は積極的に採用してくれます。
逆に創業何十年の老舗企業や大企業は、スキルがあっても30代以上で転職回数の多い人材は採用されにくいので避けた方が賢明です。
ITエンジニアの転職回数が多い理由まとめ
今回はITエンジニアの転職回数が多い理由や、転職回数が多いと不利になる人の特徴などを紹介しました。
IT業界は転職回数が多い業界ですし、転職するほど年収もアップしやすい傾向にあるので、他業界と比較して転職をしても評価が下がることが少ないです。
AIの発展によってさまざまな人々の職業が奪われると言われている中でも、IT業界はAIを上手く活用することで新たな仕事がどんどん生まれています。
転職エージェントを活用することで、必ず自分が適切に評価される企業に転職できるでしょう。