面接の姿勢や入室・退室を解説!歩き方や手の位置、ノックのマナーも紹介!
採用試験の面接に臨む際は話す内容だけでなく、姿勢や歩き方も大切です。
正しいマナーを守って入退室をしたり、座っている時も美しい姿勢でいる人は、それだけで採用で有利になるでしょう。
そこで今回は面接で好印象な姿勢や入室・退室のマナー、歩き方、手の位置、ノックの方法などを紹介するので参考にして下さい。
まずは面接で好印象を与える姿勢を解説!
面接会場に入る時:姿勢を真っ直ぐにして両足を揃える
まず面接会場に入る時には、真っ直ぐな姿勢を保ち、入室したら両足を揃えて下さい。
その後はドアを閉める前に面接担当者を見て、「失礼します」と言って45度の角度でおじぎをしましょう。
おじぎをするときは、姿勢を正して両足を揃え、腰がグニャッとならないようにして、まっすぐ45度折り曲げます。
そして綺麗な姿勢を意識したまま振り返り、静かにドアを閉めます。
椅子まで歩く時:姿勢を維持したまま腰から足を出すように歩く
ドアを閉めたら、用意されている椅子まで歩くことになる面接が多いです。
その際は入室した時のまっすぐな姿勢をキープしたまま、腰から足を出すようなイメージで、歩幅を大きく堂々と歩くと綺麗です。
具体的には足を上げたらかかとから地面に付けて、土踏まず、つま先へと移動させて、つま先で地面を蹴るようなイメージになります。
女性の場合はヒールを履いているので、つま先とヒールが同時に地面につくようにしましょう。
面接会場で歩くのはほんの数歩ですが、面接官や採用担当者は最初という事もあって注目しているので今後の印象にもかなり影響します。
面接の直前に歩く練習をするのも効果的ですが、可能であれば普段から歩き方に気を付けるようにすると、面接でも自然に美しく歩けるようになるでしょう。
椅子の左側に立ったら:直立姿勢で名前を名乗って一礼する
姿勢に気を付けながら椅子の左横まで歩いたら、そのまま直立姿勢で面接官の顔を見て、「〇〇です。本日はよろしくお願い致します」と簡単に名乗って一礼をしましょう。
大半は「どうぞお座りください」と面接官に言われるので、指示に従ってゆっくりと座ります。
もしバッグがあれば、座る際に椅子の横に置きましょう。
面接中にバッグから履歴書を提出したり、作品やポートフォリオなどを見せる必要がある人は、利き手側にバッグを置いた方がスムーズに取り出せます。
ただし、集団面接だとバッグがぶつかることもあるので、その場に応じて臨機応変に対応しましょう。
面接で座っている時:深く腰掛けず真っ直ぐな姿勢を保つ
面接で椅子に座っている時は、あまり深く腰掛けず立っている時と同じようにまっすぐな姿勢を保ちましょう。
イメージとしては背もたれから拳1個分くらいスペースを開けて、浅く座ります。
椅子に深く腰掛けると背中が曲がって猫背になり、面接官からあまり良い印象を抱かされない可能性があるからです。
椅子の前半分に腰掛けるか、背もたれに付かない程度の距離に腰掛けましょう。
椅子にもたれかかると横柄な感じになり姿勢も崩れますので、背もたれには触れないのがポイントになります。
よく応募者でいるのが、立っている時は良い姿勢なのに、座ったとたんに猫背になってしまうケースです。
毎日パソコン作業で長時間猫背の姿勢を続けている人ほど面接にも影響が出る傾向があるので、デスクでも日頃から良い姿勢を心がけると姿勢も美しくなります。
面接中に立つ時:背筋をまっすぐに伸ばしておく
立ったままで面接が始まったり、面接の途中で立つ場合は背筋を真っ直ぐに伸ばしておきましょう。
男性は座っている時と同様に猫背になっている人が多く、面接官に自信のないイメージを与えるのでまっすぐの姿勢を意識して下さい。
何度か練習してみて、もし鏡を見た時に猫背になっていると思ったら矯正した方が良いでしょう。
自分の頭にヒモが付いていて、天井から吊るされているイメージすると、自然と背中がまっすぐになります。
適度に頷きと相づちを入れる
面接では、面接官が話している時に適度な頷きと相槌を入れるのは「聞く姿勢」と言えるでしょう。
面接官からすれば何を話しても無表情で微動だにしない応募者よりも、自分の話に合わせてうんうんと頷いたり、何らかのリアクションがある応募者の方が好印象です。
話を聞いているという印象も与えられるので、正しい姿勢を保ちつつ適度にアクションを取りましょう。
ただし、「うん」「へぇ」といった日常会話で行うような相槌は逆効果なので注意して下さい。
面接で姿勢と合わせて覚えておきたい手の位置
立っている時:手は横に置いた状態が基本
面接中の手の位置ですが、まず立っている時は横に置いた状態がベストです。
その際は指先を揃えて、横にまっすぐ置いた状態を意識すると好印象です。
座っている時:好印象な手の位置は男女で違う
面接で好印象な手の位置は、男性と女性で違います。
- 男性:太ももの上に握った手を置いておく
- 女性:指先を伸ばして太ももの上で重ねておく。右手が下だとより好印象
言うまでもなく男女問わず姿勢は腰を真っ直ぐにして、浅く腰掛けるのが基本です。
手の位置が美しくても姿勢が猫背だと台無しなので、注意して下さい。
面接で姿勢と合わせて覚えておきたい足の位置
座っている時:男性は肩幅程度に開き、女性は膝を揃える
着席状態での足の位置ですが、男性は肩幅程度に開いて足とひざの角度を垂直にするのを意識すると良いでしょう。
面接なのに「男だから足は広げてもいいだろう」と足を全開にしてしまう人がいますが、マナーの無い人間という印象を与えるのでやらないようにしましょう。
女性は両足を揃えて座り、その上に先程説明したように、指先を伸ばした状態で左手を上にして重ねておくと清楚で好印象です。
座っている時:両足はしっかりと地面に付ける
面接では正しい足の位置と合わせて、両足をしっかりと地面に付けることも大切です。
足が地面についていないと、質問中に無意識に頭や体が左右にゆらゆらと揺れてしまう人が多いからです。
面接では緊張や質問への回答、アピールに意識が行ってしまって、体の揺れまで気が回らないという人が多いです。
仕方ないといえば仕方ないのですが、重心がぶれていると「この人は大丈夫だろうか?」と不安がられてマイナス評価をされる可能性もゼロではありません。
そのため、両足をしっかりと地面に付け、堂々とリラックスしている印象を与えた方が良いです。
女性の場合はヒールなので地面にピッタリと足を付けることはできませんが、イメージだけは持っておいて体を揺らさないようにしましょう。
面接で姿勢と合わせて覚えておきたいノックのマナー
ノックは背筋をのばした美しい姿勢で3回が基本マナー
面接でのノックのマナーですが、ドアの前に立ったら軽く3回ノックするのが基本です。
最初からドアが開いている場合もあるかもしれませんが、同じように3回ノックします。
また、ノックする際は面接官は中にいても、他の社員が見ている可能性があるので背筋を伸ばした美しい姿勢を保ちましょう。
ドアの開き方に合わせてノックする手を変える
ノックをするときの手はドアが左開きなら左手、右開きなら右手で叩くのがマナーです。
また、ドアを開けるときも左開きなら左手、右開きなら右手で開けると綺麗です。
控室で待っている時にドアの開き方をチェックしておけば、反対の手に鞄を持つことでスムーズにノックと入室ができます。
ノックをして中から「どうぞお入りください」と言われたら、姿勢を維持したままドアを開けて、冒頭に解説したマナーを意識して入室しましょう。
補足:国際標準マナーではノックは4回
面接におけるノックの回数は諸説あり、欧米などでは4回が一般マナーとされています。
これは「プロトコールマナー」という国際標準マナーが関係しており、「礼儀が必要になるオフィシャルな場では、ノックは4回が正しい」とされています。
ただし、「日本では2回が常識」としている企業もあれば、「3回が常識」としている企業もあるので、逆に4回ノックすると、「なぜ4回もノックしたのだろう?」と不審に思う面接官もいるのが実情です。
そのため、外資系などの面接では4回、日系企業の面接では3回ノックするのが無難といえるでしょう。
面接の姿勢における注意点
入室時の3秒で印象が決まるので最初は特に姿勢に気をつける
面接に大きな影響を与えるのは最初の1分と言われていますが、それ以上にインパクトがあるのが最初の3秒です。
そのため、面接全体を通して姿勢に注意するのは当然なのですが、特に最初の3秒に関しては自分ができる最大の姿勢の良さを実践するべきでしょう。
もちろん最初の1分に関しても、最大限姿勢には注意するべきです。
1分と言うと面接会場でおじぎをして椅子に座るまでの間なので、「面接官と何も話していないのに判断されるなんて!」と思うかもしれません。
しかし、人間は第一印象がものを言うので、印象を左右する入室時の姿勢には細心の注意を払うようにしましょう。
体が左右どちらかに傾かないようにする
男性に多いのですが、背筋をピンと伸ばしているにも関わらず正面から見ると体が左右に傾いている人がいます。
面接ではマイナス要素になるので、練習で鏡を見て自分の体が傾いていないかチェックしておきましょう。
肩が内側に丸まらないようにする
また、背中が伸びていても肩が内側に丸まってしまう人も多いのですが、自信のない印象を与えるのでやはり注意する必要があります。
無意識に肩が丸まってしまう人は、肩をピッと開いて肩甲骨で丸太を挟むようなイメージで姿勢を保ちましょう。
最初は違和感がありますが、何度か練習すると次第にできるようになってきます。
話しながらお辞儀をしないようにする
面接では「失礼します」と言いながらおじぎをする人がいますが、せっかく姿勢が良くてもマナーとしては正しくないので注意しましょう。
必ず「失礼します」と言い終えてから、ピシッとした姿勢でおじぎをしましょう。
頭を下げ切ったらそのまま1秒静止し、ゆっくりと元に戻すと好印象です。
飛行場やホテルに行くと従業員の人が背中を真っ直ぐにして、ピシッとした姿勢でおじぎをするのを見かけると思います。
あのレベルに到達するにはかなり訓練が必要ですが、近いレベルのおじぎができると面接官からも好印象でしょう。
立ったまま面接官を待つ時は下座に行く
企業によってはまだ面接官が来ていない会議室に通されてしばらく待つ場合がありますが、下座で待つのがベストです。
ドアの近くが下座の席になりますので、椅子の横に姿勢を維持したまま立って面接官の到着を待ちましょう。
場合によっては面接では上座に案内されることもありますが、取りあえずは下座で待って採用担当者からの指示を待つのがベストです。
本番の前に練習しておく
記事中でも何度か触れましたが、当日にぶっつけ本番で姿勢を良くしようとしても無理なので、必ず事前に練習をしておきましょう。
「仕事をしながら転職活動をしていて姿勢の練習までやってる時間が無い」という人もいるかもしれませんが、姿勢の練習は時間が無くてもできます。
たとえば電車で立っているときに面接をイメージして背筋を伸ばして維持する、仕事中のデスクで面接と同じ座り方をするのも一つの方法です。
毎日の通勤や仕事中に練習しておくだけでも、だいぶ面接本番の姿勢が違ってきます。
面接が終わったらドアの前でも一礼する
面接が終わったら一礼をして退出すると思うのですが、ドアの前でも一礼をするようにして下さい。
途中までは姿勢も受け答えも完璧だったのに、退出する際の一礼を忘れてしまうと勿体ないです。
忘れるかもしれない人は入室と退室で2回ずつ、合計4回おじぎをすると覚えておきましょう。
立っている時に休めの姿勢はしない
面接で立っている時にやりがちなミスが、休めの姿勢です。
せっかく姿勢が良くても癖で手を後ろに回して休めをしてしまうと良い印象にはなりません。
面接会場で立っている時は、背筋を伸ばして手は横に置いた姿勢を崩さないように気を付けましょう。
座っているときに頬杖や腕組みをしない
面接で座っている時に、癖で頬杖をついたり、腕組みをしてしまう人もいるので注意しましょう。
特に面接官の話が長い場合に頬杖や腕組みをしてしまう人がいるのですが、面接のマナーとしては絶対にNGですので注意しましょう。
また、面接の質問の答えを考えている時に癖で腕組みや足組みをしてしまう人もいるのですが、マナーが悪いだけでなく、偉そうな印象でマイナス要素がたっぷりです。
女性は髪を触らないように注意
女性の場合、面接中に髪を触らないように注意して下さい。
姿勢が良くても回答に悩んだ際に髪に触れてしまう人は結構いますので、面接前から意識して注意することが大切です。
面接時の姿勢に関するまとめ
今回は面接における好印象な姿勢や注意点について紹介しました。
面接は長ければ1時間近く続くこともあるので、その間理想の姿勢を維持するのは楽なことではありません。
また、面接の終わり際にはなごやかな雰囲気が流れ、つい姿勢を崩してしまいがちですが、まさにそこをチェックしている面接官もいるので注意しましょう。
面接は人生を左右する一大イベントですので、前だけでなく後ろにも目があるつもりで気を緩めずに良い姿勢をキープしましょう。