面接後のお礼状は不要?書き方や封筒、最終面接におけるお礼状も解説
転職の面接が終わった後、「やっと終わった!」とホッとして、後は結果を待つのみと思ってはいませんか?
実は、そうではありません。もちろんそのままでも採用されるかもしれませんが、ライバルに差をつけるなら、面接後のダメ押しとして「お礼状」を出すことをお勧めします。
では、お礼状は何のために必要なのか、どうやって書けば効果的なのかをご紹介しましょう!
面接後のお礼状は必要?
結論から言うと、面接のお礼状は絶対に必要というものではありません。
というのも、お礼状が到着するのは面接日の1~2日後になりますが、大半の企業では面接当日、遅くても次の日には誰を採用するか決めているからです。
そのため、お礼状の有無で選考結果が左右されるという事はほぼほぼ無く、お礼状を送らなくても採用される人はされますし、お礼状を送っても採用されない人は採用されません。
つまりお礼状を送るかどうかは完全に応募者の自由なので、送っても送らなくても問題ないです。
もし面接を受けさせてくれた企業に対して感謝の気持ちを伝えたいのであれば、お礼状を送るべきでしょう。
採用がきわどいラインにある時はお礼状が有効
ただし、面接後のお礼状が採用で有利に働く場面が一切ない訳ではありません。
例えば最終面接の後に採用したい人材が複数人いて、企業が誰を採用するかで悩んでいる時はお礼状によって熱意や人柄が伝わり、採用が決まるケースもあります。
考えようによってはお礼状は送り得とも言えますので、手間を惜しまない人は面接を受けた企業にお礼状を送ってもいいでしょう。
ただ基本的にはお礼状が届く頃には既に内定者が決まっている企業が大半、ということだけは覚えておいて下さい。
緊張で上手く話せなかった場合も送るのは有効
また、面接で緊張してしまい上手く話せなかったという人も、お礼状を送るのは有効でしょう。
お礼状を送ったからといって合否の結果が大きく変わることはありませんが、文面で緊張したことをフォローしておけば不安な気持ちを落ち着かせることができるでしょう。
手書きじゃなくメールのお礼状も増えている
昔は御礼状と言えば手書きで封筒に入れて送付するのが当たり前でしたが、最近はメールでのお礼状も増加しています。
メールのお礼状であれば最終面接があった当日に担当者に届くので、手書きよりも採用で有利に働くケースもあります。
ただし、メールでお礼状を送る場合は当日以外だと好印象を与えにくいので注意しましょう。
また、面接担当者や人事には年配の方が多いので、メールより手書きのお礼状の方が丁寧さや人柄が伝わると考え、メールの御礼状は評価されないケースも多いです。
その辺りは面接先が若い人間の多いベンチャー企業か、昔ながらの企業かで変わってくるでしょう。
面接官や採用担当者の心に響くお礼状の書き方
次に面接官の心に響く、お礼状のポイントや書き方について紹介していきます。
まずは面接の時間を作ってくれた事への感謝の気持ちを書く
面接のお礼状を書く場合、まずは担当者に面接の時間を作ってくれたことへの感謝を伝えましょう。
面接担当者は日々の仕事の合間を縫って面接をしているので、御礼状はその名前の通りそのお礼をするのが大切です。
面接の感想や興味を持ったことを伝える
面接のお礼状でお礼の次に書くべきなのが、面接の感想や、面接を通して興味を持ったことです。
具体的にどのやり取りでどんな感想を抱いたのかを書くと、面接担当者に伝わりやすいでしょう。
「応募者の〇〇さんは、面接ではっきりと入社の意思が固まったのだな」と思ってもらえます。
会社の理念や方針に共感したことを伝える
面接で経営者や上司となる人間から会社の理念や基本方針・将来の展望などを聞いたのであれば、それに対して共感したことも御礼状へ書いてみましょう。
採用側としては応募者が会社の理念や方針に共鳴したかという点は今後働く上で大切なので、大きな関心をもっています。
面接で共感を伝えていたとしても、御礼状という形で書面で改めて伝えることによって、好印象を与えやすいです。
「お礼状を出す」という行為に、そもそも価値がある
お礼状の書き方をあれこれ工夫することも重要ですが、そもそも面接のお礼状は、履歴書や職務経歴書と違って出すことそのものに価値があります。
手紙は時に会って話すこと以上に強い印象を残すように、面接後にきちんとしたお礼状を出すことで、面接官や採用担当者に対して自分の印象を植え付けやすいです。
例えば応募した職業が営業であれば、お客様に対してきめ細かい心配りができるという評価にもつながるでしょう。
いずれにしても面接のお礼状がプラスに働くことはあっても、マイナスに働くことはありませんので、出す出さないは本人の自由ですが、やはり出し得のいち面があるのが面接のお礼状といえます。
面接のお礼状のテンプレート・フォーマット例
では、次に面接官や採用担当者の心に響くお礼状のテンプレート、フォーマットの例を紹介します。
※□は1文字分の空白
あくまでも一例ですが、上記テンプレートを参考にお礼状を作れば、面接担当者からプラス評価を得ることはあっても、マイナス評価を得ることはまずないでしょう。
では各ポイントの書き方についても見ていきます。
【前文】
前文はまず「拝啓」で始まり、時候の挨拶を書きましょう。
そして面接のために貴重な時間を割いてくださったことへのお礼を伝えます。
【主文】
主文には、面接の際に採用担当者や面接官がどのようなことをしてくださったか、それに対して自分がどう感じ、入社への思いを深めたかを書きましょう。
あくまでお礼状なので、あまり長い文章は書かず、ひと言で印象に残るような文章を考えることが大切です。
【末文】
末文では、結びの挨拶を書き、相手を思いやる気持ちを伝えて下さい。
そして最後に「敬具」で締めます。
このフォーマットに基づいて書けば、失礼なお礼状になることはまず無いでしょう。
面接後のお礼状のマナーや注意点
過剰な自己PRは不評を買うので注意
お礼状とは、「私を採用してください」と選挙のようにアピールするためのツールではなく、貴重な時間を割いて面接に応じてくれた会社に対して、感謝の気持ちを伝えるものです。
「自分のPRを伝え損ねたから、お礼状に書いておこう」などと勘違いをすると、かえって応募先から不評を買ってしまうので注意して下さい。
あくまでもお礼の気持ちを伝える手紙なので、その意味合いをしっかりと押さえた上でお礼状を書くことが大切です。
宛名は面接官または採用担当者宛てにする
面接後のお礼状を出す際の宛名は、必ず面接官か採用担当者宛にして下さい。
面接官の氏名がわかっている場合は面接官宛てに、「面接官と話はしたけれど、名刺ももらっていないし氏名がわからない」というは「採用担当者宛」にしておけば無難です。
採用担当に送る場合は、本文中の「取り急ぎお礼を申し上げたく、お便りを差し上げました。」の後に、「面接のご担当者様にも、何卒よろしくお伝えくださいませ」と書き加えておけば間違いありません。
誤字脱字に注意する
御礼状に誤字脱字があると、好印象どころかマイナス印象になる可能性があるので注意しましょう。
下手をすると、せっかく採用するかどうか悩んでいたのに、誤字脱字のせいで不採用の後押しになってしまう場合があります。
送付前に目視で何度も誤字脱字を確認したり、自分以外の人に文面をチェックしてもらう、メールであればツールで誤字脱字チェックをかけましょう。
お礼状は可能な限り当日中に出す
面接のお礼状を出すのは、早ければ早いほど好印象を与えます。
面接の数日後にお礼状を出しても、場合によっては逆効果になるので注意しましょう。
面接が終わったら、その日の内に速やかにお礼状を送るようにしましょう。
特に紙のお礼状は面接をした企業に届くまでにラグがあるので、どれだけ遅くても翌日に送るのがベストです。
面接のお礼状のペンや便箋・封筒における注意点
ペンはシャーペンやボールペンは避ける
面接のお礼状を書く際、シャーペンはNGです。
また、できればボールペンではなく、万年筆かインクペンで書いた方が好印象を与えます。
インクの色は黒にする
インクの色は黒を選んだ方が無難でしょう。
暗めの青ならOKとしているサイトもありますが、やはり黒で書いたほうが間違いないです。
便箋や封筒は無地のものを選ぶ
便箋や封筒は無地を選びます。
色は茶封筒でも良いのですが、事務書類と被って確認が送れる場合があるので白のほうがおすすめです。
また、封書のどのあたりに文字を書くか、全体のバランスに注意して書くことが大切です。
お礼状サイズは便箋はB5・封筒は長形4号が無難
お礼状を入れる封筒ですが、一般的なビジネスの封筒としても使われることが多い長形4号を使いましょう。
メッセージを書く便箋はB5サイズがおすすめです。
封筒の入れ方はB5便箋を三つ折り
御礼状の封筒への入れ方ですが、便箋を三つ折りにするのが無難です。
前述した長形4号を使う場合、3つ折りにするとちょうどいいサイズになります。
封筒は二重のものを選ぶ
面接のお礼状の封筒は二重のものを選んでおくのが無難です。
別に二重の封筒でないと評価が下がる訳ではありませんが、100円均一でも売っているので購入しても良いでしょう。
面接後のお礼状に関するまとめ
今回は面接後に御礼状は出すべきなのか、書き方も合わせて紹介しました。
面接が終わった後にお礼状を出すのは面倒な作業ですが、出すことで採用の後押しになる可能性もゼロではありません。
「この会社に絶対に入りたい!」という強い意思があるのであれば、最終面接後にお礼状を出して、やれることはすべてやった上で天命を待つのがベストでしょう。
ただし、お礼状を出したからといって落ちるはずだった人材が採用になるといったウルトラCはまず期待できませんので、お礼状に力を入れるよりは履歴書や面接での受け答えに力を入れた方が良いでしょう。