履歴書やポートフォリオの郵送方法やマナーを紹介!書き方や持参時のマナーも解説
転職活動をする際、応募する企業から「履歴書を郵送してください」と言われるケースは多々あります。
また、Web応募後に面接をするときは「履歴書を持参してご来社ください」と言われる場合もあるでしょう。
応募する企業の担当者に好印象を与える履歴書やポートフォリオの郵送方法、マナー、書き方などを紹介します。
履歴書やポートフォリオの郵送方法
普通郵便がおすすめ
履歴書やポートフォリオの郵送方法ですが、基本的には普通郵便を活用するのがおすすめです。
速達や簡易書留で送るという方法もありますが、履歴書を速達をするメリットは薄く、簡易書留だと受け取れなかった場合に再配達となり応募先の企業に余計な手間をかけさせてしまいます。
そのため、基本的には履歴書やポートフォリオは普通郵便の郵送方法が良いでしょう。
角形A4号か角形2号の封筒で郵送する
履歴書やポートフォリオを郵送する際は角形A4号、または角形2号の封筒で郵送するのがおすすめです。
角形A4号か角形2号であれば二つ折りにした履歴書がそのまま入りますし、一般的な封筒なので応募先で悪目立ちもしません。
封筒の色は特に指定がなければ茶色か白が無難です。
封筒の表面に郵便番号、住所、宛名を記載し、裏面に自分の名前、住所、電話番号を記載しておきましょう。
また、履歴書が入っていることが企業に分かるよう、「履歴書在中」という文字をも忘れずに記載しておいて下さい。
送付状・履歴書・職務経歴書・ポートフォリオの順番で入れて郵送する
履歴書やポートフォリオを郵送する際は、送付状(添え状)を一番上にして、履歴書、職務経歴書、ポートフォリオの順番で入れて郵送しましょう。
順番が違うとマナー違反となってしまい、担当者によってはあまり良い印象を抱かないことがあります。
郵便局で郵送する
履歴書やポートフォリオの郵送方法ですが、ポスト投函でなく郵便局に直接持っていくのがおすすめです。
というのも、ポスト投函では重量が制限を1gでも超えてしまうと郵送できない上に、万が一切手代が不足していると応募先に差額を負担させてしまうからです。
郵便局に持っていけば重量に応じた切手を用意してくれるので、確実に郵送できるのでリスクがありません。
ちなみに履歴書やポートフォリオを郵送する場合、100g以内に収まることが大半だと思いますので料金の目安としては140円となります。
履歴書やポートフォリオの郵送は普通郵便以外はNG?
速達:急ぐ場合はOK
基本的には普通郵便での郵送がおすすめですが、履歴書に提出期限が設けられている等で急ぐ場合は速達を利用しても良いでしょう。
ただ前提として、履歴書は急いで作成するものでなく、時間をかけて自分ができる最高の物を提出するべき書類です。
そのため、速達にしなければいけないほどギリギリで履歴書を作っている時点で、応募先の企業からマイナス評価をされてしまう可能性はあるでしょう。
特定記録郵便:配達状況を知りたいならOK
郵送した書類がしっかり届いているか確認したい人は、特定記録郵便を活用しても良いでしょう。
通常の料金に加えて160円の追加料金が必要になりますが、簡易書留のように受領印が不要で、web上で書類の配達状況が確認できるので安心です。
ただし、特定記録郵便はポスト投函ができず、郵便窓口に足を運ぶ必要がある点に注意して下さい。
レターパック:確実かつ配達状況を知りたい人はOK
レターパックは配達状況が確認できるのに加えて、特定記録郵便より確実に届くので利用しても良いでしょう。
サイズもA4となっており、厚紙なので履歴書が折り曲がる心配もありません。
郵送に使うなら「レターパックライト」がおすすめで、料金は全国一律で370円となっています。
「レターパックプラス」は対面受け取りが必要となり、相手側に受領印を用意させる手間もかかってしまうので、履歴書の郵送での使用は避けた方が良いでしょう。
簡易書留:使わない方が無難
先程も軽く触れましたが、簡易書留は相手側に受領印や受け取りの手間がかかるため、履歴書やポートフォリオの郵送では使わないようにしましょう。
追跡ができ、万が一郵便物が届かなかった時の保障もあるので応募者側からすれば使いたくなりますが、企業から「履歴書は簡易書留で郵送して下さい」といった指定がない限りは、利用を避けましょう。
履歴書やポートフォリオを郵送する際のマナー
企業の採用試験に応募する際に、採用担当者や面接官に好印象を与える郵送方法のマナーを紹介します。
書類は折り曲げずスッポリ入る封筒に入れて送る
応募する企業に履歴書を郵送する際は、履歴書がそのまま大きさの封筒に入れて折らずに郵送するのがマナーです。
折りたたんで郵送するサイズの封筒もありますが、面接の際に履歴書に折り目が付いているとあまり印象が良くありません。
少しでも減点要素を減らすなら、折り目がつかない封筒のサイズは角2(A4の履歴書を折らずに入れられるサイズ)が最適です。
市販の履歴書用紙に封筒が添付されていれば、それを利用して郵送してもOKです。
封筒の色は白無地で、中身が透けて見えない厚手のタイプが良いでしょう。
履歴書やポートフォリオはクリアファイルに入れてから封筒に入れる
履歴書やポートフォリオを郵送する際は、そのまま直で封筒に入れるのでなく、クリアファイルに入れてから封筒に入れると丁寧で好印象です。
クリアファイルに入れておけば郵送時に汚れやシワを付ける心配が無いので、応募側としても安心して送れます。
「送付状」もセットで郵送する
履歴書やポートフォリオだけを郵送してしまうと、企業によっては「大雑把な性格」「マナーを知らない応募者」と思われてしまいます。
転職活動は少しでも減点される可能性がある要素をいかに排除するかが大切なので、必ず送付状を付けて郵送するようにしましょう。
実際、送付状があるだけで採用においてプラス評価をすると答えている企業は約3割あるので、下記記事を参考に送付状の書き方を確認しましょう。
履歴書やポートフォリオを郵送する封筒の書き方例
封筒表面に住所と会社名、宛先を記載する
履歴書やポートフォリオを郵送する封筒は、画像のようにまず表面に企業の住所、企業名、送り先を記載して下さい。
郵送先の住所は都道府県から書き、「〇丁目」「〇番地」なども省略せず、宛名は株式会社を(株)のように省略しないよう注意して下さい。
封筒の中央に「株式会社〇〇」と書き、その左斜め下に指定された担当者の役職と名前を「様」付けで書けばOKです。
表面の左下には「履歴書在中」を記入する
左下に「履歴書在中」と赤色で文字を書き、文字の周囲を□で囲みましょう。
囲み線はラフな手書きではなく、きちんと定規を使って線を引くのがポイントです。
100均で「履歴書在中」のスタンプを売っているので、線を引くのが苦手な人はそれを使うと見栄えも良く簡単です。
封筒の裏面には住所・氏名を記入する
郵送する履歴書の封筒裏面には、画像のように左上に投函日を記入し、その下に自分の住所・氏名を記入しましょう。
履歴書を入れて糊で封をしたら、その境目にかかるように「〆」と書きます。割印をしても大丈夫です。
郵送する際はポスト投函だと万が一料金不足になった場合は最悪なので、郵便局に直接提出して郵送するのが確実です。
履歴書やポートフォリオを郵送でなく持参する時のマナー
転職サイトなどからWeb応募をして書類選考をパスした場合、履歴書やポートフォリオを郵送でなく、「持参の上ご来社ください」と言われるケースも多くあります。
そこで以下では履歴書を郵送でなく持参する場合に、採用担当者や面接官に好印象を与えられるマナーを紹介します。
持参する際も書類はクリアファイルにいれた後で封筒に入れる
履歴書を持参する際は、クリアファイルに入れた上で封筒に入れて持参しましょう。
「持参するなら封筒は必要ないのでは?」と思う人もいるのですが、書類が剥き出しのままだと汚れたりシワになりやすいのでマナー違反となり、良い印象を与えません。
封筒のサイズは郵送と同様に角2のサイズで、白無地の厚手の封筒が最適です。
履歴書・職務経歴書・ポートフォリオなどをクリアファイルに入れるときの順番も、郵送時と同じです。
郵送時と違う点は手渡しなので送付状が不要なことと、封をしなくてよいこと(〆も不要)、表面の住所が要らないことです。
履歴書は面接官の方向に向けて両手で渡す
履歴書を持参する際は、面接室で直接面接官に渡すケースが多いと思いますので、「履歴書をいただけますか?」と言われたタイミングで封筒から履歴書を取り出し、両手で渡しましょう。
その際は履歴書を採用担当者が読める向きにして、クリアファイルのまま封筒の上に置き、「よろしくお願い致します」と挨拶と共に面接官に渡すと好印象です。
ただ応募先の企業では履歴書を提出するタイミングがいつやってくるかわからないので、いつ言われてもサッと取り出せるように、履歴書をバッグのサイドポケットなどに入れておくと便利です。
名刺を取り出すときにモタモタすると悪印象を与えるのと同じように、履歴書を求められた際に探したりモタモタしていると、要領が悪そうと疑われてしまう可能性があります。
たまに「履歴書をすぐ渡せるように」と、最初から封筒を手に持って訪問する人もいるのですが、それはマナー的に良くないのでやめた方が賢明です。
受付で求められた場合は封筒のまま渡す
受付で履歴書を渡す場合は封筒に入れたまま受付スタッフの人が読める向きで渡します。
実際に受付スタッフの人が読むわけではありませんが、相手の立場に立つマナーとして、そのようにした方が好印象を与えます。
封筒のままで渡す理由は、面接官が履歴書を受け取る前に、汚れたりシワになったりしないようにするためです。
また、クリアファイルに入れた上に封筒に入れるなど、丁寧に履歴書を扱っていることを、面接官にアピールすることもできます。
ただし、「封筒から出してください」などの指示があったときは、速やかにその指示に従いましょう。
面接室で履歴書を渡す場合
面接室で履歴書を渡す場合は、面接室に入って採用担当者に
会社によっては、いつまでたっても採用担当者や面接官が「履歴書をいただけますか?」と指示をしてこないケースがあります。
Web応募の場合は、面接の段階ですでに経歴データが揃っているので、履歴書が無くても面接が進められるということもあるでしょう。
しかし、こちらにとって履歴書は、資格や趣味・志望動機などが詰まった重要なアピールツールです。
具体的な質問がスタートする時点で指示が無いときは、こちらから「履歴書を提出させていただいてもよろしいでしょうか?」と、にこやかにひと声かける必要があります。
履歴書を手渡しする作業は、大して難しい作業ではないのですが、緊張すると間違えてしまうことがあるので注意が必要です。
ドアノック後の入室が第一印象なら、履歴書の提出は第二印象くらいの重みがあるので、面接の練習と一緒にリハーサルをしておくことをお勧めします。
履歴書やポートフォリオを郵送でなく持参する時の封筒の書き方
履歴書の封筒表面の左下に「履歴書在中」と記入
持参する履歴書の封筒表面に、宛名は必要ありません。
左下に「履歴書在中」と赤で文字を書き、文字の周囲を□で囲みます。
履歴書を郵送する場合と同様で、囲み線はラフな手書きではなく、きちんと定規を使って線を引くことが大切です。
100均の「履歴書在中」スタンプを使うと便利です。
封筒裏面に住所・氏名を記入
持参する履歴書の封筒裏面には、下記のように提出する日付・住所・氏名を記入します。
たとえ郵送でなくても、住所・氏名を記入しておけば誰の履歴書なのかがひと目でわかり、渡す相手に対して丁寧です。
持参の場合は郵送のように封はせず、〆と書く必要もありません。
履歴書やポートフォリオを郵送する際の注意点
卒業証書と同じくらい大切なので丁寧に扱う
高校や大学の卒業式で卒業証書が配られるときは、汚したりシワを付けたりしないように、卒業証書用の丸筒が配られます。
卒業証書はたった1枚しかない大切な証書なので、大切に扱うようにという配慮からです。
履歴書もまた、卒業証書と同じくらい大切なもの、そう思った方が良いでしょう。
提出する前は何度でも書き直しができますが、いったん提出してしまったら、その履歴書はずっと会社に保管されます。
汚したりシワを付けたりして提出すると、それがそのままの状態で保管されてしまうのです。
社員の履歴書をあらためて見直すというようなことは、会社としてもあまりすることではありませんが、汚れたまま会社に保管され続けるのは気持ちのいいものではありません。
履歴書を郵送・持参する際は、くれぐれも汚れやシワ・破れなどに気を付けて、丁寧に扱うことが大切です。
履歴書やポートフォリオは1組コピーしておく
履歴書やポートフォリオを郵送する前に、1組でいいのでコピーを手元に確保しておくのも大切です。
万が一書類や郵送に不備があった場合、コピーが手元にあればすぐに修正や再発送をすることができるからです。
また、手元にコピーがあると面接の前に資料として確認ができるので、質問にもスムーズに答えられるでしょう。
メール便で郵送すると法律違反になる
履歴書は郵便分類では「信書」になるため、メール便で郵送してしまうと法律違反になる点には注意が必要です。
ゆうメールやクリックポストなどでの発送を考えていた人は、郵便局の窓口等で定形外郵便として郵送するようにして下さい。
必着と消印有効の違いに注意する
履歴書を送付する際は、必着と消印有効の違いについて理解し、期日を過ぎないように注意して下さい。
履歴書やポートフォリオが「○月○日必着」となっている場合、絶対にその期日までに応募先の企業に書類が届いている必要があります。
必着日当日に書類が届くようにすれば良いと勘違いしている人もいるのですが、期日前に届いても問題ありませんし、その方が「この人は余裕を持って書類を用意できるんだな」と好印象になる場合もあるでしょう。
一方で消印有効は指定された期日に応募書類が届いていなくても、書類に対し期日までに消印が押されていれば問題ありません。
そのため、消印有効の当日に窓口から発送して「消印」さえ押されていれば、企業に到着するのが3日後であっても大丈夫です。
正しい郵便料金で送る
履歴書やポートフォリオを郵送する際は、重量に応じた料金にも注意して下さい。
万が一郵便料金が足りないと、前述したように応募先に差額を払わせることになるので、必ず切手に不足がないようしましょう。
- 50g以内:120円
- 100g以内:140円
- 150g以内:210円
- 250g以内:250円
目安として履歴書1枚、職務経歴書1枚、クリアファイル、封筒を足した重量がおよそ70gですので、ポートフォリオの枚数にもよりますが郵便料金は140円~210円となる場合が多いでしょう。
履歴書・ポートフォリオの郵送方法やマナーまとめ
履歴書の郵送の仕方、持参の仕方をご説明しました。
「堅苦しくて面倒くさそう」と感じる人もいるかもしれませんが、転職活動を行うときは、いつ誰がどこで自分の一挙手一投足をチェックしているかわかりません!
堅苦しいと感じるくらい丁寧に、一つひとつの物事を進めることが大事です。
履歴書の郵送の仕方や持参の仕方といった、一見些細な応募者の行動から、採用担当者や面接官はその人の人柄や能力を見抜こうとしています。
そのことを忘れず、慎重に転職活動を行いましょう。