履歴書の趣味・特技欄の書き方や注意点!ない場合の対処法や一覧も紹介
履歴書の趣味・特技欄は、明確な内容を書きやすい志望動機や学歴・職歴欄よりも迷っている人は多いです。
そこで今回の記事では履歴書の趣味・特技欄の書き方や注意点、例文、そして趣味や特技がないせいで書ける内容が無い人に知ってほしい対処法などを紹介していきます。
趣味・特技の欄は空欄だとあまり印象が良くなく、面接でも質問されやすい項目なので、記事を参考にアピールできる趣味や特技を書きましょう。
担当者から好印象な履歴書の趣味・特技欄の書き方
まずは仕事や自己PRに繋がる趣味・特技があれば書く
まずは仕事や自己PRに繋がりそう、採用において有利に働きそうな趣味・特技があれば書くのが鉄則です。
企業は趣味・特技欄から応募者の人柄や可能性を分析するので、仕事や自己PRに繋がる趣味・特技があれば、記載することで採用において有利となるでしょう。
趣味・特技欄は自己PRのための有用なツールですので、たとえば経理のような正確に計算することが求められる仕事に応募するなら、以下のような特技を記載することで、評価される可能性が高いでしょう。
- 特技:暗算
- 幼少期からそろばんを習い、公文式の算数教室に通っていたので数字にはかなり強いです。
3桁の掛け算は、暗算で20秒で解くことができます。
ただし、履歴書に仕事に関係する趣味や特技を書くと、面接の場で「実際にやっていただけますか?」という流れになる場合があるので、面接で突っ込まれてもしっかり対応できるものを選びましょう。
くれぐれも好印象を得たいがために嘘の趣味や特技を書いて、担当者の前で醜態を晒さないようにして下さい。
担当者の気を引けるユニークな趣味・特技を書いてみる
ユニークな趣味・特技があればそれを履歴書に書いてみるのもおすすめです。
たとえば料理が好きで世界各国の料理を作るのが趣味、犬が趣味で暇さえあれば犬の図鑑を見ていたので世界のすべての犬種を覚えている、といった記載があれば担当者の目を引くでしょう。
体裁の良い趣味や特技を書くのもおすすめですが、採用担当者は日々大量の履歴書を見て凡百な趣味・特技を眺めているので、インパクトを与えられる趣味があるとそれだけで目を引きます。
また、一風変わった趣味や特技が履歴書に記載されていると、面接に進んだ際にも話題になり、話を盛り上げる効果が期待できます。
老舗企業や大企業で高齢の担当者が履歴書を見る場合はユニークな趣味・特技は逆効果になる可能性もありますが、使い方さえ間違わなければ効果的でしょう。
意外性を感じさせる趣味・特技を書いてみる
見た目や経歴から意外性のある趣味・特技もおすすめです。
たとえば履歴書の写真の見た目はガッチリ系で、職歴も体育会系な男性の趣味が編み物で、しかもプロ級の腕前だと、採用担当者は非常に興味をそそられるでしょう。
女性であれば、一見すると大人しい見た目なのに、登山が趣味で富士山を制覇した経験があると履歴書に書いていると、意外さから印象に残る可能性が大です。
「こんな人物かと思ったら、こういう意外な一面も持っていた」というギャップがあると面接でも必ず質問されるので、話が盛り上がるでしょう。
日常生活で得意としていることを書く
仕事に役立つ趣味や特技がなくても、得意としていることを書いてみるのもおすすめです。
大きなインパクトは無くても「どんなシミでも落とせる」「マッサージが得意」「筋トレが大好きで得意」など、ちょっとした事でも特技として書いて問題ありません。
仕事には無関係の特技でも、実は採用担当者の趣味が筋トレで、共感から一緒に働いてみたいと思われて採用されるようなケースがあります。
筆者の例ですが、子どもの頃からトランペットを10年ほど続けていたので、履歴書の趣味・特技欄「トランペットが特技、音楽鑑賞が趣味」と書いた結果、採用担当者もたまたまトランペット奏者で話が盛り上がり、採用に至りました。
このように履歴書の内容や採用において何が評価されるかは分かりませんので、とりあえず何かを書いておくのは非常に大切です。
趣味や特技+説明を二段で書く
- 趣味:野球
(小学生から12年間継続。甲子園への出場経験あり) - 特技:靴磨き
(どんなボロボロの靴でも新品同様にすることが可能)
趣味や特技は、上記のように名称+説明文の二段構成で書くようにして下さい。
分かりやすいので採用担当者から好印象ですし、記入欄の狭い「趣味・特技欄」にも無理なく書けます。
履歴書の趣味・特技欄で採用担当が見ている要素やアピールできる魅力
履歴書の趣味欄を通して採用担当者は様々なことを読み取ろうとします。
そのため、上手く逆手に取れば応募者は次のようなことをアピールできます。
応募者の人柄や適正を見ようとしている
履歴書の趣味・特技欄から、採用担当者は職歴やスキルで読み取れない応募者の人柄や適正を見抜こうとしています。
例えば体力を使う肉体労働の仕事であれば、趣味に筋トレやランニングが書いてあると仕事に適性がある人材と判断され、採用される確率も上がるでしょう。
また、面接時の緊張を和らげるアイスブレイクの際に、趣味や特技を話題に出してくる採用担当者も多いです。
仕事への集中力や積極的に学ぶ姿勢
趣味や特技を通じて、仕事への集中力や積極的に学ぶ姿勢をアピールできるでしょう。
例えば履歴書の趣味欄に「読書」と書いた場合、採用担当者に「毎月何冊くらい読んでいますか?」と尋ねられることが多いです。
そのときに「毎月10冊以上は読んでいます。通勤電車の中ではいつも読んでいますし、休日は常に本を側に置いて、少しでも時間があると読んでいます」と答えることで、採用担当者は「本を毎月10冊以上も読む集中力や知識欲があるなら、仕事も積極的に学ぶ姿勢のありそうだ」と考えます。
自己PRの際に自分の長所は集中力ですと自己申告するより、趣味を通じてアピールした方が説得力もあるでしょう。
好奇心が旺盛
好奇心が旺盛な人は、仕事も早く覚えやすい傾向があるので採用の場において評価されやすいです。
例えば履歴書の趣味欄に「歴史探訪」と書いた場合、採用担当者に「具体的にどこに探訪し、どんな事をしているのですか?」と尋ねられるでしょう。
その時に「日本各地の遺跡を旅するのも好きですが、地元周辺の昔の地図を持って探訪し、『この辺は昔こんな場所だったのだな』と分析しながら散歩するのが楽しいです」と答えると、採用担当者は好奇心旺盛な人材と評価してくれるでしょう。
体力や人生へのバイタリティ
趣味・特技欄を通して、体力や人生へのバイタリティをアピールするのも効果的です。
例えば体力が重要になる営業職に応募する場合、趣味欄に「サイクリング:ロードバイクで毎週往復40㎞走行」と書いてあると、採用担当者は体力やバイタリティのある人だと評価してくれるでしょう。
採用すればバリバリ働いてくれそうな印象を与えられるので、採用においても有利に働くでしょう。
履歴書の趣味欄は自己PRや職歴欄と比較して軽視されがちですが、実際は転職を成功させるためには重要な項目の一つです。
履歴書の「趣味」と「特技」の違い
趣味は純粋に好きなこと
履歴書に記載する趣味と特技の違いですが、まず趣味には純粋に好きなことを書いて良いです。
もちろん応募する仕事に関連のある趣味があればそれを記載して良いのですが、仕事と無関係な趣味であっても特に問題ありません。
本当に自分が好きなこと、日々の趣味としていることを書いてしまって良いでしょう。
特技はアピールポイントがあるもの
一方で特技は、他人と比べて自分が何らかのアピールをできるものを書くのが一般的です。
コトバンクにおいても特技とは「他の者に比べ特に上手で自信のある技芸・技術・能力」とされています。
履歴書の趣味・特技欄を書く際の注意点
「特になし」だけは絶対に避けるようにする
履歴書の特技欄に「特になし」と書いてしまうのは、絶対に避けましょう。
人様に自慢できるような趣味や特技を持っていない…と悩む人は少なくありません。
しかし、履歴書の特技や趣味が「特になし」と書いてあると、採用担当者に採用する価値のない何の特徴もない人材、これまでの人生で何も打ち込んでこなかった面白みのない人材と思われます。
当然、採用においてかなり不利になりますので、空欄や特になしと書くのだけは避けるべきです。
どうしても特技がない人は特技欄が無い履歴書を選ぶ
もしどう足掻いても履歴書に書けるような特技がないという人は、最初から特技欄が存在しない履歴書を選んで下さい。
趣味・特技欄があるのに空欄や特になしと書くと悪目立ちは避けられませんが、最初から特技欄のない履歴書であれば悪影響は最低限で済みます。
残念ながら趣味は埋める必要がありますが、特技欄はないので書ける特技がないという人でも安心です。
履歴書は日本法令から販売されていますので、購入の参考にして下さい。
参考:労務12-13(http://www.horei.biz/?pid=2176842)
参考:労務12-14(http://www.horei.biz/?pid=2176506)
可能であれば今からでも特技を作る
何とか転職を成功させようと思うなら、今からでも努力をして履歴書の特技欄を埋めるのもベストです。
転職期間を3ヶ月と考えて、1~2ヶ月の短期間でマスターできる特技が良いでしょう。
転職を成功させるためには少しでも担当者から減点される要素を減らさなくてはいけないので、特技欄が寂しいのはやはり避けるべきです。
転職活動中は、「なんてしんどいんだろう」と感じるかもしれませんが、晴れて理想の就職先に入社できた時はがんばって良かったと心から思えるはずです。
事実であってもギャンブルや宗教・思想は趣味として書かない
趣味や特技欄を空欄にするのは避けるべきと説明しましたが、パチンコや麻雀、花札、競輪、競馬、オートレースなどのギャンブル系は、実際に趣味や特技であったとしても記載は避けた方が賢明です。
また、同様に宗教や思想、政治に関する話題も、いらぬ誤解を招くので書かないほうが良いでしょう。
履歴書の特技・趣味欄は基本的に何を書いても良いのですが、ギャンブルだけは採用に悪影響を及ぼす可能性が高いからです。
好みがわかれる趣味は書き方に注意する
人によって好みが分かれる趣味も、記載しないように注意して下さい。
例えば野球鑑賞が趣味で「巨人の大ファンです!」と書いたところ、採用担当者がアンチ巨人のベイスターズファンで印象が最悪になってしまった例があるからです。
また、同様に映画鑑賞も具体的なタイトルを出したら、担当者がその作品が大嫌いという可能性があるので、具体的な名前は出さずにどれぐらい好きかという熱意をアピールした方が平和です。
採用担当者がどう思うかも意識する
履歴書に趣味や特技を記載する際は、それを見た採用担当者がどう思うか、といったポイントも意識して記載しましょう。
たとえば音楽鑑賞が趣味であった場合に、「大学時代からクラシック鑑賞が趣味で、バッハ以外は聞きません」とお高く止まった書き方をしてしまうと、採用担当者によっては良い印象は抱かないでしょう。
履歴書の「趣味・特技欄」に書きやすい趣味と特技の一覧
次に履歴書の趣味・特技欄によく書かれる項目を挙げていきます。
良くも悪くも無難なので、特筆すべき趣味や特技がない人は下記を参考にしても良いでしょう。
文化的な趣味・特技
まずは文化的な趣味・特技を紹介します。
- 写真撮影
- 音楽鑑賞
- 映画鑑賞
- 演劇鑑賞
- 美術鑑賞
- 絵を描くこと
- 書道
- 読書
- 陶芸
- 楽器演奏
- パッチワーク
- 茶道
- ゲーム
- 漫画
- その他
「ゲームが趣味」というと、悪印象を与えてしまうのではと思う人もいるかもしれません。
確かに「家にいるときは暇さえあればゲームばかりしています」と言うと、良い印象を受けない企業もあるでしょう。
しかし、ゲーム業界やITエンジニアなどの募集であれば、履歴書の趣味欄にゲームと書いてあったり、実際にいくつかのゲームを制作をしている人は評価されます。
「どんなゲームを作ったんですか?」という話に発展して、仕事の能力があると判断される可能性もあるでしょう。
活動的な趣味・特技
次に活動的な趣味・特技を紹介していきます。
- ランニング
- サッカー
- ダンス
- テニス
- 卓球
- ドライブ
- サイクリング
- ヨガ
- フィットネス
- 旅行
- 登山
- 水泳
- 食べ歩き
- その他
上記の趣味や特技はポピュラーなので、実は担当者も同じ趣味を持っていて話題が広がったりしやすいです。
例えばサッカーが趣味で、担当者も学生時代からサッカーをやっていた場合、「一緒に働いて楽しそうだ」と判断されて、採用でも有利になる場合もあるでしょう。
履歴書の趣味・特技欄の書き方の例文
履歴書の特技欄はスペースが限られているので、あまり詳しくは書けません。
詳しく書こうとすれば小さな字でゴチャゴチャに記載することになるので、採用担当者が読みづらく悪印象を与えてしまいます。
特技・趣味欄のひとつの枠内に、バランスよく特技と趣味を配分すると、好印象を与えます。
楽器が特技の場合の例文
たとえばトランペットが特技であれば、次のような書き方になります。
- 趣味:サイクリング
(ロードバイクであちこちを走るのが趣味で、地元の友人と月に1回はツーリングに出かけます。
また、毎週末は往復30~40㎞ほどの道を、ひとりでサイクリングに出かけます。) - 特技:トランペット
(トランペット歴は10年あり、5年前から音楽仲間とカルテットを組んで地元のお祭りに出演したり、養護施設を訪問したりしています。
1年前からは、私の出身校である〇〇中学校の音楽部から依頼を受け、1ヶ月に1回トランペットの指導に行っています。)
趣味が読書の場合の例文
次に趣味が読書という場合の例文を紹介します。
- 趣味:読書
(小説やエッセイなど幅広いジャンルを読み、自分の視野を広げることが好きです) - 特技:タイピング速度80字/分
(パソコン操作に慣れており、効率的に仕事ができます)
映画鑑賞が趣味の場合の例文
次に映画鑑賞が趣味の場合の例文を紹介します。
- 趣味:映画鑑賞
(毎月2本の映画を見て、感想を友人と交換することでコミュニケーション能力を高めています) - 特技:マラソン
(ハーフマラソン完走経験あり。目標はフルマラソンです)
旅行が趣味の場合の例文
次に旅行が趣味の場合の例文を紹介します。
- 趣味:旅行(国内外問わず新しい場所や文化に触れることが好きです)
- 特技:料理
(和食・洋食・中華料理を作れて、パンやケーキなどの手作りお菓子も作れます)
カメラが趣味の場合の例文
次にカメラが趣味の場合の例文を紹介します。
- 趣味:カメラ
(旅先で撮った写真をSNSにアップしています) - 特技:写真撮影
(ポートレートや風景など様々な被写体に対応できます)、動画編集(自分で撮影した動画をカットやBGMなどを加えて編集しています)
履歴書の特技・趣味欄に関するまとめ
今回は履歴書の趣味・特技欄の書き方や注意点、例文などを紹介しました。
履歴書の特技・趣味欄の書き方が分からない人や、何も書くことがないと悩む人は意外と多いのですが、どんな趣味や特技であってもアピールできる材料になります。
空欄や「特になし」と書いてしまうと悪印象なので、それだけは避けて、見栄や体裁を気にせず自由な気持ちで記入することも大切です。