履歴書の免許・資格欄の書き方!資格なしの場合の対処法も

履歴書の免許・資格欄の書き方!資格なしの場合の対処法も

履歴書を書く際に頭を悩ませてしまうのが、免許や資格の記入欄だと思います。

履歴書の免許・資格欄は自分の知識やスキルをアピールできる重要な項目ですが、どんな資格を書けばいいのか、どういう順番で書けばいいのか、正式名称は何なのかなど迷ってしまうことも多いでしょう。

この記事では、履歴書の免許・資格欄の正しい書き方や資格なしの場合に空欄を埋めるための対処法などを紹介しますので参考にして下さい。

履歴書の免許・資格欄の書き方

履歴書の免許・資格欄の書き方について紹介していきます。

最初に免許を書き、次に資格を記入する

履歴書_資格免許の書き方

履歴書に免許や資格を記入する場合、画像のようにまずは免許から書いて、次に資格を書いていくようにして下さい。

例えば自動車の運転免許と宅建士の資格を持っている場合、はじめに自動車免許を書き、その下に宅建士の資格を書きましょう。

手書きの場合は字幅や点、ハネも意識する

もし手書きで履歴書を書く場合、字幅をそろえて整然と美しく書き、点やハネなどもきっちりと正確に書きましょう。

ペン習字のように完璧な字で書かなければいけないわけではありませんが、少しでも美しく書けるように、お手本の字を見ながら書くと良いでしょう。

略さずに正式名称で記載する

履歴書はすべて正式名称を書く必要があるので、自動車免許なら「普通自動車第一種運転免許」、宅建士なら「宅地建物取引士」という書き方をします。

履歴書は正式な文書ですから、学校名や会社名も全て正式名称で書くのと同様に、免許や資格も正式名称で記載しなくてはいけません。

略称や通称で書くとマナー違反となってしまうので、公式サイトや発行されたカードなどで確認してください。

他によくある間違いを挙げると、「TOEIC」は「TOEIC Listening & Reading Test」、「日商簿記」は「日商簿記検定試験」、「MOS」は「Microsoft Office Specialist」、「JLPT」は「日本語能力試験」というように正しく表記します。

西暦・元号(平成や昭和) の表記を統一する

取得年月日は西暦でも元号でも構いませんが、学歴職歴欄など履歴書全体を通して統一することが大切です。

また、同じ年号でも漢字ではなくアルファベット表記(平成30年→H30、昭和60年→S60など)にした場合は、他の箇所も忘れずに統一しましょう。

種類によって「取得」と「合格」を使い分ける

免許や資格の名称の後には取得年月日とともに「取得」や「合格」をつけますが、どちらを使うかは種類によって異なるので注意して下さい。

一般的には免許や実務経験が必要な資格は「取得」と書き、試験だけで認定される資格は「合格」と書きます。

例えば、「普通自動車第一種運転免許」や「教員免許状」であれば取得、「日商簿記検定試験 2級」 や「TOEIC Listening & Reading Test 800点」であれば合格というように表記します。

応募先の業務に関連する資格から書く

履歴書の資格欄では時系列順で記入することが基本ですが、応募先の業務に関連する資格がある場合は、それらを優先的に上位に書くのもありです。

採用担当者は関連性の高い資格を重視する傾向があるため、無関係な資格が連なっているよりもアピール効果が高まります。

例えば、「英語教師」や「通訳・翻訳」などの職種を目指す場合は、「英語検定試験 1級 合格」「TOEIC Listening & Reading Test 900点 合格」などの英語関連の資格を最初に書いても良いでしょう。

また、「システムエンジニア」や「プログラマー」などの職種を目指す場合は、「基本情報技術者試験 合格」「Microsoft Office Specialist 認定」「Java Silver SE8 認定」などのIT関連の資格を最初に書くと効果的です。

履歴書の免許・資格欄を書く際の注意点

名称が変わっている資格は取得時の資格名を書く

資格の取得後に名称が変更されたり廃止された資格を持っている場合、取得時点での正式名称で記入しましょう。

例えば、「ホームヘルパー2級(現在は介護職員初任者研修)」や「宅地建物取引主任者(現在は宅地建物取引士)」などの資格は、取得した当時の名称で表記します。

ただ資格名の横に現在は別名で呼ばれていることを併記しておくと、担当者が見た時にわかりやすく、「あぁこの資格のことか」と評価もされやすいです。

資格によっては書かないほうが良い場合もある

また、資格によっては書かない方が良い場合もあるので注意して下さい。

例えばTOEIC資格であれば、100点しか取っていないのに履歴書に記載してしまうと、極端に英語力が低いと担当者に判断されて逆効果になる可能性があります。

また、仕事と一切関係のない趣味の資格も、他に書ける資格があれば後回しにした方が良いでしょう。

嘘はつかない

大前提ですが、嘘の資格や免許は書かないよう注意して下さい。

もし発覚すれば内定取り消しや、最悪の場合は解雇になってしまうリスクがあるからです。

履歴書の免許や資格欄に書ける資格がない場合の対処法

最低でも「特になし」と書いておく

履歴書に書く資格がない場合、資格欄には「特になし」と書いておきましょう。

たとえ書く資格がないとしても空欄のままだと担当者の印象が悪くなったり、書き忘れなのか資格がないのか判別できないからです。

セミナー受講歴など資格に準ずるものを書く

運転免許もなければ英検や漢検も受けておらず資格欄に何も書くことがない、という人はセミナーの受講歴や取得予定の資格を書くのも一つの手です。

また、語学学校やパソコンスクールなどの学校に通った経験があれば、それを記載しても良いでしょう。

特に仕事に関連しそうな内容であれば、正式な免許や資格ではなくても履歴書の免許・資格欄を使ってアピールした方が、「特になし」と書くよりも好印象な場合があるでしょう。

取得予定の資格は勉強していることを書く

資格そのものを取得していなくても、仕事に役立つ資格取得に向けて勉強していれば、履歴書の免許・資格欄に書きましょう。

将来的に応募者が資格を取得すれば当社の仕事に活かせるだろう、という判断をしてもらえ採用で有利になる場合があるからです。

「宅建士の資格取得に向け勉強中」「インテリアコーディネーターの通信講座を受講中」といった書き方がおすすめです。

もちろん実際に資格を取得している人に比べてインパクトは弱いですが、書かなければ勉強をしていることすら知ってもらえませんので、少しでも自分をアピールできるよう積極的に書くことをお勧めします。

運転免許でも空欄ではなくなるので記載しておく

免許や資格は「運転免許証」しか持っていないという場合であっても、空欄にするよりは履歴書の免許・資格欄に「普通自動車第一種運転免許取得」と書いてあった方が好印象です。

「運転免許しか持っていないから書くのが恥ずかしい」と考える人もいますが、自動車の運転免許は、仕事に役立つ立派な免許です。

特に営業マンなど外に出ることのある仕事の場合は、「運転免許ぐらいは持っていないと困る」と考える企業も少なくないので、記入する意味は大いにあります。

資格欄が空欄になっていると採用担当者や面接官から悪目立ちしてしまうので、ひとつでも書いてあれば十分です。

無関係の資格でもとりあえず書いておく

仕事に関係のある資格が何もないという方は、とりあえず関係のない資格でも書いておきましょう。

仕事にまったく関係のない資格であっても、記載することで「難易度の高い資格を取得できるほど能力の高い人」「資格取得に向かって努力できる人」という印象を与えられるからです。

実際、仕事と一切関係のない資格のおかげで、採用に結び付いた人は少なくありません。

どんな免許・資格でも入社後に活きる場合がある

一見すると仕事に関係のない資格であっても、書いておくと後々入社後に思わぬ形で活きることがあります。

たとえばIT企業のエンジニアに応募する際に、履歴書の免許・資格欄に「薬剤師」の資格を書いた人がいました。

当然採用後に薬剤師の資格が役立つことはなかったのですが、入社後に会社が薬品会社のシステム開発を請け負った際に薬剤師の資格が評価され、重要なポストを任されたようなケースがあります。

このように資格はいつどこで役に立つか分からないので、履歴書のほんの小さな枠がさまざまな可能性を秘めていることは心に留めておいた方が良いでしょう。

履歴書の免許・資格欄が「特になし」だと採用でどれくらい不利?

中途採用であれば資格なしでもあまり不利にならない

結論から言うと、中途採用であれば「特になし」と書いていてもあまり不利になりません。

もちろん資格の有無が重要になる仕事もありますが、中途採用の場合は資格よりも前職で積んだスキルが重要になります。

新卒だと資格が採用の有利不利に直結しやすい

新卒採用の試験であれば履歴書に記載されている免許・資格が重要になってきますが、中途採用であれば資格がなくとも職務経歴書に書かれた経験や実績などからその人の能力を推測できます。

そのため、新卒採用ほど履歴書の免許・資格欄による有利不利の影響は少ないと言えるでしょう。

履歴書の免許・資格欄に関するまとめ

今回は履歴書の免許や資格欄の書き方や注意点について紹介しました。

履歴書の免許・資格欄に書くことが無い場合であっても、スキルや経験、人柄次第では十分に採用される可能性があります。

転職先で何か必要な免許や資格があれば、「採用していただいた際には、〇〇の資格取得に向けて勉強したいと思っております」、「既に○○の資格取得に向けて勉強中です」としっかりアピールするのも効果的です。