仕事が続かない人の特徴や年齢別の理由、対策を解説
様々な事情から「仕事が続かない」「転職してもすぐ辞めてしまう」といった悩みを抱えている人は少なくありません。
中には10社・20社と転職を繰り返している人もおり、仕事が続かず退職する羽目に陥ってしまいます。
今回はそんな仕事が続かない人の特徴や理由、仕事が続かない場合に起きるリスクや対処法などを解説するので参考にして下さい。
仕事が続かない人の特徴や主な理由
「仕事が続かない」と悩む人には主に下記のような理由があります。
すべてが当てはまるわけではなく、ひとつだけが当てはまる人もいますし、いくつか当てはまる人もいるでしょう。
仕事が続かないと悩む人は、まずは自分自身に下記のような特徴がないかまずチェックしてみましょう。
選んだ仕事が向いていない
「仕事が続かない」と悩む人の中には、そもそも選んでいる仕事が自分に向いていない人もいます。
本人は営業でバリバリと働きたいと思っていても、実は適性や性格的に営業が全く向いていないせいで長続きしないというケースは珍しくないです。
逆に本来の適正は営業なのに、収入や安定のために頑張って資格を取った薬剤師が全く向いてないせいで転職を繰り返すような人もいます。
どのような目的があったとしても、不向きな仕事を選べば相当の努力をしないと上手くいくことはありません。
仕事が続かない状態に陥り、転職を繰り返すことになってしまうでしょう。
将来のビジョンが無い
仕事が続かないと悩む人の多くは、転職をする際に自分の将来のビジョンを持っていないのも特徴です。
働かないと親に怒られる、欲しい物を買うために事務の仕事に転職したというような、漠然とした気持ちで転職をした人は将来に向けた目的も仕事に対する意欲もないので仕事が続きません。
仕事に対する意欲がなければ、上司や同僚から仕事ぶりを認められることもありませんし、やがて会社の中ではいてもいなくてもいい存在に追いやられてしまうでしょう。
そのような立場で働いても居心地が良いはずがなく、人間関係も悪化していくので仕事を辞めたい気持ちになってしまいます。
ブラック企業を選んでいる
仕事が続かないという人の中には、そもそも普通の人は仕事が続かなくて当たり前なブラック企業にばかり転職している人もいます。
サービス残業や休日出勤だらけ、パワハラが横行など社員にとって働きやすい環境が整っていないブラック企業は、入社した時点で仕事が続かないのは決まったようなものです。
この場合は自分の能力や性格に問題があるのでなく、会社選択を間違えているのが原因です。
転職歴が多すぎると条件の良い会社に転職できなくなり、本当にブラック企業でしか採用されなくなるので、転職エージェントを頼るなどしてホワイト企業に転職するのが大切になります。
一度選んだ職業にこだわっている
仕事が続かない人は、最初に選んだ職業に無理してこだわっている事が多いのも特徴です。
本当は選んだ仕事が自分に向いていなくても、経験があるとつい同じ職業に転職を続けてしまうのですが、向いていないのでどれだけ頑張っても仕事が続かないのは当然でしょう。
よくあるのが新卒で営業になった人が、実績が上げられず転職したにも関わらず、「今更違う職業には就けない」と思いこんで、また営業職を選んですぐ辞めてしまうケースです。
本来であれば転職で経験を活かすのは有効なのですが、自分に向いていない職種を何度繰り返しても、いい結果は出ません。
若い内であれば未経験でも異業種転職ができるので、早急に自分が向いていそうな職業への転職をおすすめします。
経済的に余裕がある
仕事が続かない人の中には、経済的な余裕がありすぎる人もいます。
「仕事で嫌なことがあった」「人間関係が辛い」といった悩みがあっても、通常は経済的な理由から簡単には辞められないものです。
しかし夫が高収入で働いている女性や、親の資産が多くて働かなくても問題ない人は、仕事を続ける意味が薄いのですぐに辞めることができます。
実際、筆者の知り合いに政治家の娘で毎月100万のお小遣いをもらっていた人がいましたが、働いても20万しか貰えないのが馬鹿らしいせいで仕事が全く続かないようでした。
マイナス思考から抜け出せない
仕事が続かないと悩む人の中には、マイナス思考な人が多いのも特徴です。
人生は不思議なものでマイナスの考え方を持つ人のところには不幸が訪れ、プラスの考え方を持っている人のところには幸運が舞い込みます。
仕事で失敗をした時にプラス思考の人は「この失敗で成長できた。次は失敗しないようにがんばる」と考えますが、マイナス思考の人は「こんな失敗をしたのはAさんのせいだ。自分は悪くない」と考えます。
当然ながら失敗を成功の糧とできる人は周囲から認められて成長して、人のせいにしている人は周囲から疎まれいつまで経っても成長できません。
こうした負の思考回路から抜け出せない限り、仕事が続かない状態から抜け出すことはできないでしょう。
うつ病や精神的な病気がある
自分では気づいていなくても、うつ病や精神的な病気が理由で仕事が続かない人もいます。
この場合、仕事が続かないのは仕方がないことですし、病気を判明させないと何度転職をしても同じことを繰り返すだけです。
もし努力をしても仕事が続かない、同じミスを繰り返してしまうという人がいれば、一度心療内科を受診してみることをお勧めします。
受診しても問題がなければひと安心ですし、鬱や何らかの病気の症状があるようならカウンセリングや投薬で対処する必要があります。
真剣に転職活動を行わない
仕事が続かない人は、転職エージェントへの登録や退職者の口コミの確認、離職率の調査など真剣な転職活動を行わない人が多いのも特徴です。
職場を成り行きで決めたり、ハローワークで適当に見つけた企業に応募して、内定がもらえたらそのまま働いたりします。
しかし、簡単に見つかる会社に碌な所はなく、人手不足に悩むブラック企業や離職率の高い劣悪な労働環境の職場が多いです。
ただでさえ仕事が続かない人がブラック企業に転職すれば、その他の退職者と同じ道を歩むだけです。
仕事が続かない人ほど、むしろ転職活動を真剣に行い、慎重に転職先を吟味する必要があります。
年齢や性別別の仕事が続かない理由
ここからは年齢や性別別に仕事が続かない理由について紹介していきます。
20代
- 仕事が楽しくない
- 仕事の目標がない
- 飽きっぽい性格
- まだ学生のアルバイト気分が抜けてない
- 単純に仕事が向いてない
20代で仕事が続かないのは主に上記が理由となっています。
20代の頃はまだ社会人経験が少なく、学生気分が抜けていないという人も少なくありません。
そのため、仕事の楽しさが見いだせていなかったり、自分の向き不向きの適正の見極めも出来ていないことが多いです。
楽しくモチベーション高く働けて、向いている仕事を見つけるのが重要でしょう。
30代
- 辞め癖が付いている
- 自分に合わない仕事で働き続けている
- 未だに自分の適性がわかっていない
- ブラック企業で働いている
- 定年まで働き続けられる仕事を選んでいない
30代で仕事が続かない理由が主に上記となっています。
20代と比べると、自分に合わないことが分かっていても、楽に転職できる仕事を惰性で続けていたり、ブラック企業ばかりを選んでしまっている人が多いです。
後述する40代になると、本当は適性のある仕事でも未経験では転職できなくなるので、30代は色々な意味でラストチャンスです。
次の職場で定年まで腰を据えて働くつもりで、自分が約30年その仕事を続けられるビジョンが持てる転職を行いましょう。
40代
- 完全に辞める癖がついてしまっている
- 変なプライドがある
- 自分は仕事ができると思いこんでいる
- コミュニーケーション能力に問題がある
- 自分に合わない仕事をやっている
40代で仕事が続かないという人は、結論を言うとかなり厳しいです。
転職歴が15回あるなど完全に辞め癖がついている人も多いですし、コミュニーケーション能力や性格に問題があることも少なくありません。
また、そもそも仕事が選べないせいで無理してコンビニバイトや警備員といった自分に合わない仕事をやるせいで、ますます仕事が続かない人も多いです。
ここから独力で持ち直すのは難しいので、転職エージェントのコンサルタントに相談して、経験や資格を元に今からでも向いている仕事に転職を試みるしかないでしょう。
女性の場合
- 我慢ができない
- 飽きっぽい
- 人間関係に馴染めない
- 自己肯定感が低い
- 仕事のモチベーションが低い
最後に女性に多い仕事が続かない理由を紹介していきます。
仕事が続かずに悩んでいる女性で多いのが、仕事で嫌な上司や同僚がいても我慢ができなかったり、自己肯定感、仕事のモチベーションが低いというものです。
女性は男性と比べると転職回数が多くなりやすい傾向があるので、多少であれば仕事が続かなくても問題が起きにくいです。
とはいえ、30代以上になったり転職回数が2桁を超えると不利になる場面も多くなってきます。
男性と同様、早めに転職エージェントに相談するなどして、自分が長く続けられる適職への転職をするべきでしょう。
仕事が続かない人はクズ?発達障害?
結論から言うと、仕事が続かないのはクズでも発達障害でもありません。
仕事が続かないで悩んでいる人は、どうしても自分を責めてしまうのですが、職場環境や運が原因になっていることも多いからです。
また、発達障害であっても適職というのは必ずあるので、次の転職先が長く続けられる可能性だってあります。
転職エージェントや周囲の友達にキャリアの相談をしたり、一度自己分析をしてみて、自分に向いていて長続きできる仕事とは何なのか、じっくりと考えてみると良いでしょう。
仕事が続かない人に起きうるリスクやデメリット
社会的な信用がなくなる
仕事が続かないで何度も転職をすると、やはり社会的な信用がなくなってしまうのがデメリットでしょう。
転職回数が多い人は人格や仕事能力に何か問題があると思われるので、転職において不利になります。
また、仕事が続かない人は当然転職の間に無職の期間が発生するので、クレジットカードを作ったりローンを組む際にも不利です。
1年に何度も転職を繰り返している人は年収も低いので、信用が必要になる融資や賃貸契約も厳しくなります。
辞め癖がついてキャリアアップができない
辞め癖がついてしまい、普通の人なら我慢できる状態でもすぐに仕事を辞めてしまうようになるのもデメリットでしょう。
仕事が続かない人の中には辞め癖がついてしまいっている人も多いのですが、辞め癖は非常に厄介で一度ついてしまうと簡単には改善できません。
本来であれば仕事を辞めたくなる嫌なことがあっても我慢することで社会性を身に着けていくのですが、すぐに仕事を辞める癖がある人は我慢よりもずっと楽な逃げを選んでしまうからです。
また、普通は仕事を続ける中でスキルを身に着けたり昇進によってキャリアアップができるのですが、仕事をすぐ辞める人はスキルが身につく前に転職するのでキャリアアップができないリスクもあります。
収入が上がらない
仕事が続かない人は、年収がなかなか上がらないというリスクもあります。
本来は会社に貢献することで1年ごとに昇給で収入が増えていきますが、仕事が続かず数ヶ月で転職を繰り返すような人は永遠に最初に提示される低い給料のままです。
また、普通の人はスキルが身につくことで転職毎に年収がアップしていくのですが、仕事をすぐ辞める人は成長しないせいで大して年収も変わりません。
人として成長できない
本来は一つの仕事を続けていく上でスキルだけでなく、社会人として必要な様々な面が成長していくのですが、仕事が続かない人はその成長すら見込みにくいのもデメリットです。
辛くても我慢して仕事を続けていくことで、社会人として必要な忍耐やマインドセットを構築していきます。
しかしすぐに仕事を辞めてしまう人は、30代や40代になっても成長しづらく、大学のバイト感覚で働き続けています。
仕事が続かない人が長く働くための対処法
今の仕事が続かない状態から抜け出し、仕事で長続きするための対処法を見ていきましょう。
将来に向けたキャリアプランを描く
「仕事が続かない」と悩む人は漠然と転職先を決めるのではなく、5年後・10年後のキャリアプランを立てて転職先を決めましょう。
たとえば、Webデザイナーとして転職した後にWebディレクターにキャリアップしたいという明確な目標を持って転職すれば、仕事先で多少嫌なことがあってもすぐに辞めたりしません。
もちろん働く目的が「お金を稼ぐこと」であっても、お金が大好きで自分にとって明確な目的となっていれば仕事を続ける十分な理由になります。
仕事のストレスを解消する
仕事が続かない人の中には、仕事や人間関係のストレスを上手く解消できない人も多いです。
特にストレス耐性が低い人はいかに日々のストレスを発散できるかが大切なので、自分に合ったストレスの解消方法を身に着けましょう。
無料で出来るものとしては筋トレやランニングが代表的ですし、お金をかけるなら映画や旅行などに行っても良いでしょう。
ストレスを発散してリフレッシュをすれば、仕事が長続きする確率が上がります。
転職サイトの適職診断を活用する
仕事が続かないと悩む人は、転職サイトが無料・有料で行っている適職診断を活用してみるのもおすすめです。
自分の性格や目標を元に、どんな仕事が向いているのかを教えてくれるので、転職する際の方向性を見つけるヒントになるかもしれません。
たとえば「リクナビNEXT」には、自分の強みを見つけられる診断サービス「グッドポイント診断」があります。
約30分かけて選択式のテストを行うことで「現実志向」「社交性」「感受性」といった18種類の中から、自分が最も強みとする特性を把握することができます。
転職エージェントに相談する
何度転職しても仕事が続かない人は、ハローワークやインターネットの求人情報だけでなく、「転職エージェント」を活用することもお勧めします。
転職エージェントに登録をすると、転職のプロであるキャリアコンサルタントが担当につきますので、仕事がなかなか続かないという悩みを明けましょう。
キャリアコンサルタントは日々何人もの転職希望者と接しているため、仕事が続かない悩みを持つに対するノウハウも持ち合わせていますし、業界の事情や企業の内部事情にも詳しいです。
そのため、あなたの職歴や性格も考慮した上で、自分に合った企業を紹介してもらえる可能性が高いでしょう。
また、転職エージェントに登録するとキャリアコンサルタントに応募書類の書き方や面接の仕方を教えてもらえるので、何かと転職活動に役に立ちます。
仕事が続かない人が転職エージェントを選ぶ際の注意点
転職回数が多いと断られる場合もある
仕事が続かないと悩んでいる人にとって転職エージェントはありがたい存在なのですが、転職回数が20回を超えている人が登録したものの、「紹介できる求人がありません」と断られてしまった場合があります。
もちろん転職回数が多くても親身になって相談に乗ってくれる転職エージェントが多いのですが、中には紹介を断られるケースがある点には注意が必要です。
基本的に、大手の転職エージェントは案件数を数多く持っているので、年齢や実績によりますが断られにくい傾向があります。
紹介を断られても諦めないで複数社に登録する
仕事が続かない人は、1~2社の転職エージェントから断られてもショックを受けて諦めないで下さい。
三行半を突き付けられたようなものなので絶望的な気持ちになってしまうのはわかりますが、諦めると転職の成功率はますます下がってしまいます。
紹介してもらえるまで何社でもめげずに登録を申し込んで、トライし続けましょう。
そして最終的には紹介してくれたエージェントの中から、一番親身に相談に応じてくれたキャリアコンサルタントを見つけましょう。
仕事が続かない人の特徴や転職方法まとめ
今回は仕事が続かない人の特徴や転職方法などを紹介しました。
昔は仕事が続かない人はどこも採用してもらえないのも珍しくなかったのですが、最近は人手不足もあり転職を繰り返す人でも受け入れる企業が増えてきました。
仕事が続かない人が今度こそ長く続けられる職場に転職するには、転職エージェントのサポートが必須です。
相性の合うキャリアコンサルタントを見つけて、自分の魅力と可能性を企業にアピールしてもらいましょう。
とにかくどんな人でも仕事が続かないブラック企業を回避することが大切なので、自分の適性に合った良心的な企業に転職しましょう。